猫の腎不全を予防できる食事と栄養はこれだけ覚えておけば十分

キャットフード

猫は体のつくりから腎不全になりやすいですが、塩分やタンパク質のとりすぎも原因です。

ですから、塩分が控えめで、猫が必要とする以上のタンパク質を含まない食事が腎不全の予防になります。

また、血液をサラサラにするオメガ3脂肪酸を摂取したり、尿路結石を予防するサプリを与えることも腎不全の予防に繋がります。

今回は猫の腎不全を予防する方法と、 猫が腎不全になる仕組みと合わせて詳しく解説していきます。

 

猫の腎不全の予防は食事を塩分控えめにする

腎不全の一番の原因は、塩分の高い食事です。

そこで、塩分の摂りすぎが腎不全になる仕組みを解説します。

猫の体は塩分濃度が常に9%に保たれています。

しかし過剰に塩分を取ると塩分濃度が9%を超えます。

濃くなった塩分濃度を薄くするために喉が渇いて大量の水を飲みます。

余分な水は腎臓に運ばれて綺麗にろ過します。

塩分の多い食事ばかりだと、腎臓にたくさん水が運ばれて腎臓が働き続けることになります。

腎臓が働きすぎた結果、 腎不全になります。

猫の腎不全の予防は、猫の食事の塩分を抑えることが一番大切です。

ちなみに猫は肉球でしか汗をかけません。

汗をかいて外に塩分が出て行かないので、必要な塩分はとても少ないです。

 

ナトリウムが低いキャットフードを選ぼう

代表的なキャットフードの100gあたりのナトリウムの割合を比較してみました。

塩分(ナトリウム)%
キャラット0.35〜0.45
サイエンス・ダイエット0.5
銀のスプーン0.5
ねこ元気0.5
ロイヤルカナン0.4
モグニャン0.3

※キャラット かつお味

※サイエンス・ダイエット 成猫用

※銀のスプーン 7歳以上用 お魚づくし

※ねこ元気 おいしさバランス 7歳以上用 まぐろ・白身魚・かつお入り

※ロイヤルカナン インドア7歳

キャットフードの栄養基準であるAAFCOによると、

ナトリウムの基準値は0.2%です。

腎不全予防のために0.2%を基準にして塩分控えめなキャットフード選びましょう。

AAFCOの基準は猫の健康にベストなキャットフード選びの参考になるのか?
キャットフードを選んでいると、「AAFCO(アフコ)の基準を満たしています」と言った記載を見たことはありませんか? AAFCO(アフコ)とは、全米飼料検査官協会のことです。 AAFCOの基準とは、キャットフードの栄養基準のことで...

 

尿路結石予防のキャットフードに注意

尿路結石予防のためにナトリウムなど塩分を増やした疾患用のフードがあります。

塩分を増やして喉が乾けばたくさん水を飲みます。

たくさん水を飲んで、たくさんおしっこが出れば、結石が出来ないという理屈です。

しかし、必要以上の塩分は腎不全だけでなく尿路結石の原因になります。

結石予防のキャットフードの塩分には注意しましょう。

 

人間の食事を与えない

猫が大好きなカツオブシや煮干しは、猫にとって塩分が高すぎます。

 

ミネラルウォーターはダメ

ミネラルウォーターには、マグネシウムやカルシウムなど大量のミネラルが含まれています。

猫に必要なミネラルは食事で十分補えています。

その上ミネラルウォーターを飲ませると塩分の摂り過ぎになります。

 

必要以上のタンパク質をとらない

猫は完全な肉食動物なので魚や肉などタンパク質が主食です。

しかしタンパク質は腎臓でしか処理できません。

猫が生きていく上で必須のタンパク質ですが、取りすぎると腎臓に負担がかかります。

 

ウェットフードだけを食べさせない

ウェットフードの大半は水分です。

水には栄養がないので、ウェットフードの栄養を測る時は水を省いて計算しないと正しい数字が出てきません。

↓ ↓ ↓ ↓ ↓

水を除いた正しい数字を「乾物量分析値」と言います。

試しにカルカンパウチで計算をすると、たんぱく質の割合が非常に多いことがわかります。

カルカン保証成分値 (フード記載の数字)乾物量分析値 (水分を除いて計算した数字)
粗たん白質10.0%以上67%以上
粗脂肪1.5%以上10%以上
粗繊維0.5%以下2%以下
粗灰分3%以下16.7%以下
水分85.0%以下

他のウェットフードの乾物量分析値も計算してみました。

先ほど塩分のところで出てきたAAFCOの基準値と比較してみましょう。

AAFCOフィリックスカルカンシーバモンプチロイヤルカナン
粗たん白質26%以上67%以上67%以上100%以上100%以上57%以上
粗脂肪9%以上15%以上10%以上5%以上1%以上4%以上

AAFCOの栄養基準と乾物量分析値を比較してみると、ウェットフードに含まれるタンパク質が異常に高いことが分かります。

猫にウェットフードを与える場合は、ドライフードとバランスを取って食べさせてあげましょう。

 

→ウェットとバランスのよいドライフードへ

 

腎不全予防のために老廃物を少なくする

猫が腎不全になるもうひとつの理由は、老廃物が多い食事です。

品質の悪い肉や人工の添加物が老廃物のもとになります。

腎臓はネフロンという組織の集合体です。

このネフロンが、血液の中の老廃物をろ過して掃除してくれます。

しかし老廃物が多いと、腎臓が働きすぎてネフロンのろ過する力が落ちてきます。

ネフロンの正常に働く部分が残り2割くらいになると腎不全を発症します。

ちなみに一度失われたネフロンの働きや腎臓の機能は絶対に復活できません。

…が、最近の研究で、猫の体外から「AIM」というタンパク質を与えると腎臓の機能が復活することがわかりました。

AIMが猫を腎不全から救う!東大の教授が発見しました!
今までは、猫が腎不全になると治療方法がありませんでした。 しかし、AIMというタンパク質が腎臓と同じ働きをして、猫の体内の老廃物の掃除をしてくれることが、東京大学大学院医学系研究科の宮崎徹教授によって判明しました。 今後AIMは...

 

AIMが実用化されるまでにはまだ時間がかかるようです。

今の段階では、ネフロンの負担を減らす老廃物の少ない食事にすることが腎不全予防になります。

 

動物性油脂やミートミールなど4Dミートはダメ

※4Dミートの例

キャットフードには驚くほど品質の悪い肉や魚が使われていることがあります。

その代表が動物性油脂ミートミールです。

これらは、事故死した動物や病気で死んだ家畜の内臓を使った4Dミートが材料です。

品質の悪い肉は老廃物だらけなので、猫が食べると腎臓に負担をかけます。

 

人工の添加物や酸化防止剤を避ける

キャットフードに赤や緑の色を付ける着色料

食いつきを良くするための香料

品質の悪い肉を長期間保存するための人工の酸化防止剤

これらは野生の猫が口に入れることがない、人工的なものです。

※着色料など添加物を使ったキャットフードの例

人工の添加物や酸化防止剤も老廃物の元です。

血液を汚して腎臓に負担をかけます。

添加物の中でも一番猫に負担をかける人工の酸化防止剤をまとめました。

参考にしてください。

BHA(ブチルヒドロキシアニソール)
用途酸化防止剤
毒性発がん性。環境ホルモンの疑いあり。
BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)
用途酸化防止剤
毒性発がん性、変異原性、催奇形性
エトキシキン
用途酸化防止剤、ビタミン・ミネラルの安定化
毒性発がん性、アレルギー性皮膚炎や目と皮膚に炎症を起こす。
プロピレングリコール
用途保存料、湿潤剤、甘味料
毒性硬い便をする、腸の障害を起こすなど。急性の毒性は無い。
ソルビン酸
用途防腐剤、保存料
毒性(亜硫酸と結びつくと)発がん性、成長抑制、肝臓・腎臓・精巣の重量減など。

※環境ホルモン→体内の正常なホルモンの働きを壊す。 ※変異原性→科学物質がDNAや染色体に損傷を与える。 ※催奇形性→胎児に奇形が発生する。

 

→腎不全を予防するドライフードはこれ

 

腎不全予防に効く良い成分や食材

ここまでは、食べない方が良いものを解説しました。

次は腎不全予防のために、積極的に摂取した方が良いものを紹介します。

 

オメガ3脂肪酸で血液がサラサラ

いわしやサバ・アジ・たらには、腎臓の炎症を抑えるオメガ3脂肪酸が豊富に含まれています。

オメガ3脂肪酸は血液をサラサラにするので腎臓の負担も減らします。

 

キナ酸で結石予防して腎不全を未然に防ぐ

ストルバイト結石・ シュウ酸カルシウム結石など。

猫は結石になりやすい動物です。

腎臓にも「腎結石」と言う結石ができます。

腎結石は小さいと何も症状が出ませんが、大きくなると急性腎不全や尿毒症を引き起こして猫が急死することがあります。

クランベリーなど果物に豊富に含まれるキナ酸は、体内に入ると「馬尿酸」になって、猫の尿を中性に保って結石を予防します。

結石を予防することは腎不全の予防につながります。

 

グレインフリーで結石予防

尿はタンパク質などを動物性食材を食べると酸性になります。

植物性の食材、とうもろこしなど穀物を食べるとアルカリ性になります。

猫は尿がアルカリ性になりやすいです。

穀物を食べるとさらに尿がアルカリ性になって、ストルバイト結石の原因になります。

つまり穀物不使用のグレインフリーのキャットフードは、結石を予防します。

 

腎不全予防の手作りご飯に使うおすすめの食材

動物性食材は尿を中性にして、結石予防ひいては腎不全予防に役立ちます。

動物性食材→鶏肉、豚肉、卵

ビタミンAは粘膜を保護します。

ビタミンA→鶏レバー、豚レバー、銀だら

オメガ3脂肪酸は腎臓の炎症を抑えます。

オメガ3脂肪酸→いわし、サバ、あじ、タラ

 

猫の腎不全予防に効果があるサプリメント

猫の腎不全に直接効果のあるサプリはありません。

しかし、腎不全につながる尿路結石に効くサプリがいくつかあります。

 

ウロアクトは結石を猫の体の外に出す

サプリのウロアクトの成分「ウロジロガシエキス」は、腎結石や尿路結石を猫の体外に出す働きがあります。

ウロアクトにはクランベリーも含まれていて尿路結石を予防します。

https://xn--nck1bpe3d4d0i.online/caturoact/

 

マリアアザミは肝臓病に効く

サプリのマリアアザミは、肝臓の働きを修復してくれます。

肝臓は猫の体を解毒する働きがあります。

猫の体内がしっかり解毒されれば老廃物の量も減ります。

結果腎不全の予防になります。

マリアアザミで猫の肝臓病を出来る仕組みを詳しく解説
マリアアザミ(ミルクシスル)は猫の肝臓の病気予防に効果があるサプリメントです。 猫用のサプリメントとしてマリアアザミが売られていることがあります。 マリアアザミに含まれるシリマリンと言う成分が、猫の肝臓の細胞が再生するのを助けて...

 

→腎不全を予防するドライフードはこれ

 

猫の歯磨きが腎不全の予防になる

猫にも歯周病があります。

口の中で出血して歯周病菌が猫の体内に広がると、血液のフィルターでもある腎臓は歯周病菌の影響を受けます。

歯周病菌の影響で腎臓が炎症を起こして、腎不全になる可能性があるんです。

猫の口臭が気になる場合は、歯磨きをすることで腎不全の予防に繋がりますよ。

日々猫の口臭に気をつけてください。

 

腎不全予防できるキャットフードとは?

ここまで、猫の食事で避けるものと与えた方が良いものを紹介してきました。

腎不全は毎日の食生活で予防が可能です。

つまり腎不全予防に最適なキャットフードを選べば、猫が健康で長生きしてくれます。

腎不全予防に最適なキャットフードの条件をまとめると…

・塩分控えめ

・ちょうど良いたんぱく質の量

・動物性油脂やミートミールを使っていない

・人工の添加物や酸化防止剤不使用

・穀物不使用のグレインフリー

・オメガ3脂肪酸が豊富

・結石予防出来るクランベリー

・肝臓の修復をするマリアアザミ

このようになります。

 

→腎不全を予防するドライフードはこれ

 

猫が腎不全になる仕組み

腎臓には、糸球体・ボーマンのう・尿細管がセットになった「ネフロン」という組織の集合体があります。

ネフロンは言わば「ザル」の役割をします。

ザルで血液の中の老廃物をすくって、綺麗にします。

腎不全は、このザルの機能が少しずつ失われて、20%ぐらいしか働かなくなると発症します。

しかも一度失われた腎臓の機能は二度と復活できません。

 

腎不全が進むと尿毒症になる

腎臓が働かなくなると、老廃物がおしっこで出せなくなります。

すると尿毒症になり、身体全体に毒が回って、猫が死んでしまいます。

 

猫が腎不全になった後の症状

※腎不全で毛の艶が失われた、生前の愛猫トラです

腎不全は、症状がわかった時には腎臓の機能の大部分が失われています。

早く発見すれば、それだけ猫の寿命が延びます。

日々の猫の健康チェックを怠らないようにしましょう。

 

腎不全の初期段階

水とおしっこに腎不全の兆候が見られます。

・水を飲む回数と一度に飲む量が増えた

・おしっこの回数が増えた

・おしっこの色が薄くなった

・おしっこの匂いがしなくなった

腎臓の機能が落ちると解毒する能力が下がります。

すると、水をたくさん飲んで、たくさんおしっこを出して、体の中をきれいにします。

猫は本来、砂漠の生き物で、体の中に水やおしっこを溜めます。

猫のおしっこはとてもきつい臭いがします。

おしっこの量が極端に多い・色が薄くて匂いがしなくなった

おしっこに、二つの傾向が見られたら腎不全の可能性が高いです。

腎不全予防のために、毎日猫のトイレチェックを欠かさないようにしましょう。

 

腎不全の中期段階

腎不全が進行すると、吐く・体重が減るなど、猫の見た目にはっきりと症状が出てきます。

 

腎不全末期

ぐったりして元気がなく、一日中寝たきりに。

おしっこを自力で出来ず、寝床で失禁します。

この状態だと、猫はあと数日で虹の橋を渡るでしょう。

腎不全の検査と治療

猫が腎不全かどうか確認するためにどんな検査をする?

腎不全と診断された場合どんな治療をする?

 

尿検査

尿スティック

尿を浸したスティックの変色具合でPH(ペーハー) 、タンパク質、ブドウ糖などの異常を判断します。

 

尿沈渣(にょうちんさ)

おしっこを遠心分離機にかけて、細菌や白血球、結晶などが沈殿物の中に混ざっていないかを確認します。

 

尿比重(にょうひじゅう)

尿の濃さを見て腎機能の働きを確認します。

 

触診

膀胱の張り方でおしっこの溜まり具合を見たり、腎臓の硬さを手で触って確認します。

腎機能が低下すると腎臓はゴツゴツと硬くなります。

 

血液検査

血液の成分から泌尿器に異常がないかを判断します。

泌尿器疾患では、BUN(血中尿素窒素)、クレアチニン、赤血球の数値が判断材料となります。

 

レントゲン/エコー

レントゲンは比較的大きな結石を確認します。

エコーは、細かな結晶や膀胱内の尿量を確認します。

 

治療・療法食

たんぱく質を抑えた療法食で腎不全の進行を遅らせます。

 

治療・薬の処方

腎不全では、腸内の窒素化合物を吸収してうんちとして排出させる、活性炭などの吸着剤を投与することもあります。

 

治療・点滴

腎機能が低下すると脱水症状に陥ることもあります。

この場合、体内の老廃物を薄めて、おしっことして出す輸液を点滴します。

実際に私の猫が腎不全で虹の橋を渡った経験

※生前の元気な頃のトラ

昨年の冬、15歳の猫が腎不全で虹の橋を渡りました。

今思うと、風呂場やシンクに度々侵入して、異常に水を欲しがる行動が目立ち始めていました。

当時はそれほどトイレをきちんと確認していませんでした。

ですから、おしっこの量が多いな…と思った程度。

今考える、腎不全の兆候が至る所に見えていましたね。

急激に痩せてきて頻繁に吐くようになった段階で病院に連れて行きました。

診断の結果、腎臓の機能はほぼ失われ、余命一か月程度とのことでした。

最期は失禁を繰り返す猫の寝床を掃除しながら、毎日とても辛い思いをしました。

亡くなる一週間前の様子。尿毒症で体中が不快で目がつり上がっています。

腎不全の点滴で何度も動物病院に通いました。

猫と腎不全は切っても切れない関係です。

ですが、猫の日々の食事を気をつけてあげれば、進行を遅らせたり予防できます。

腎不全は食事以外で予防する方法はありません。

腎不全とわかった段階では、ほぼ手遅れです。

あなたの大切な猫が健康で長生きするために、猫の食事に気を使ってあげてくださいね。

 

おわりに

猫は腎不全になりやすい動物です。

わたしも腎不全で愛猫を失いました。

しかし、

・塩分を控える

・極端に多くのたんぱく質をとりすぎない

・オメガ3脂肪酸を摂取する

・尿路結石予防になるクランベリーを与える

・グレインフリー

このように猫の食事を工夫することで、腎不全を予防できます。

猫が腎不全になってしまうと、衰え苦しんでいく姿を長期間見続けることになります。

それはとてもつらいことです。

私は猫が腎不全で亡くなった後、妹猫のことを考えてキャットフードを切り替えました。

そして…切り替えて数カ月後、18歳(2018年3月現在)の猫が見違えるほど元気さと美しさを年戻したのです!

このブログを読んでいるあなたにも、かけがえのない存在の猫さんがいるはずです。

1日でも長く猫さんと一緒に過ごせるように、猫の食事を見直してみてくださいね。

18歳の猫が元気で綺麗になったキャットフードについて、1年間詳しくレビューしています。

参考にしてみてください。

※2018年8月追記

私の愛猫が18歳になっても腎不全にならずさらに元気になったキャットフードが、このブログの紹介のみ50%OFFで買えるようになりました。

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました