キャットフードのマグネシウムの量とシュウ酸カルシウム結石との正しい関係

キャットフード

ネコ吉
シュウ酸カルシウム結石って何ニャ?

ニャンコ先生
猫にできる尿路結石だけど、薬や食事で溶かすことができないのじゃ。

ネコ吉
怖いニャー!

ニャンコ先生
シュウ酸カルシウム結石を治すには手術が必要じゃ。

ネコ吉
なりたくないニャ。

ニャンコ先生
予防するためにはマグネシウムについて正しく理解することが大切じゃ。

ネコ吉
わかったニャ。マグネシウムについて教えてニャ。

ニャンコ先生
ではマグネシウムとシュウ酸カルシウム結石について詳しく話してみよう。

 

猫のシュウ酸カルシウム結石とは?

猫は元々水を飲まない動物です。

飲む水の量が減ってオシッコが酸性に傾くと尿中のカルシウムが増える仕組みです。

シュウ酸カルシウム結石は、猫が水を飲む量が減ってオシッコの中のカルシウムが原因で出来る結石のことだと、今までは理解されていました。

間違いではありませんが、これだけがシュウ酸カルシウム結石の原因ではありません。

「キャットフードのカルシウムを減らせば良いんだ。」と簡単に判断してしまいそうですが、逆に猫の健康を大きく損ないます。

猫はカルシウムが不足すると、自らの骨を溶かしてカルシウムを一時的に補給します。

これを「脱灰」と言います。

【参考】

 

猫の体内のカルシウムを減らせば、脱灰が進むだけで余計尿路結石になりやすくなります。

 

2つの尿路結石に関する日本獣医師会の2つのレポート

ここで平成25年に日本獣医師会が出した、「療法食の適正使用に向けた課題と対応」と言うレポートを紹介します。

【参考】

 

「療法食の適正使用に向けた課題と対応」4Pから抜粋。

日本獣医師会の報告の1つによると、低マグネシウムのキャットフードを継続して食べさせたところ、治療で治っていたはずのストルバイト結石が再発したとのことです。

次の報告では、ストルバイト結石の療法食を長期間食べさせたところ、シュウ酸カルシウム結石が発症したと書かれています。

療法食とは、動物病院で処方される特定の猫の病気を治すための食事のことです。

ストルバイト結石を溶かす療法食は、マグネシウムなどのミネラルやアミノ酸が特別に調整されていて、結石を溶かすことができます。

ただし結石を溶かすために特別に調整された食事なので、普段の食事として食べさせてはいけません。

 

シュウ酸カルシウム結石が出来る本当の原因

先の日本獣医師会の2つのレポートの内容をまとめると、以下のようになります。

・マグネシウムを制限したキャットフードを食べさせた結果、ストルバイト結石になった

・ストルバイト結石を溶かすためのキャットフードを食べさせた結果、シュウ酸カルシウム結石になった

「シュウ酸カルシウム結石」は、以前は猫に出来ることがほとんどありませんでした。

しかし、ドライフードが普及するにつれてストルバイト結石になる猫が増えたため、ストルバイト結石を予防するためのキャットフードをたくさん販売した結果、今度はシュウ酸カルシウム結石が増えました。

ドライフードが普及する以前、いわゆる「ねこまんま」が飼い猫の主食であった時代は、ストルバイト結石やシュウ酸カルシウム結石になる猫はほとんどいませんでした。

シュウ酸カルシウム結石の原因の1つには、ストルバイト結石を治療するために成分調整されたキャットフードがあります。

動物病院で処方される療法食以外に、「ストルバイト結石予防」として成分を調整されたキャットフードが市場に出回っています。

結石予防のためにマグネシウムを必要以上に制限する

→猫がストルバイト結石になる

→ストルバイト結石用に調整されたキャットフードで今度はシュウ酸カルシウム結石になる

このような流れでシュウ酸カルシウム結石が発生しています。

その証明として、日本獣医師会のレポートを紹介しました。

 

シュウ酸カルシウム結石が発生する仕組み

ここで改めてシュウ酸カルシウム結石が出来る仕組みを図にまとめました。

「カルシウム」が深く関係しています。

カルシウムと言うと骨のイメージがありますが、猫の体内のカルシウムは99%が骨で残りの1%は血液の中にあって、栄養素を運んだり色々とな役割を果たします。

この1%の割合を維持するために、血液中のカルシウムが少なくなってくると、骨を溶かしてカルシウムを補充します。

これを「脱灰」と言います。

脱灰の一番の原因は、マグネシウム不足です。

猫が摂取するマグネシウムを極端に減らすと「脱灰」が起こります。

本当に必要な時に脱灰すれば問題ありませんが、常にマグネシウム不足だと用も無いのに脱灰を起こします。

無用な脱灰から出来たカルシウムとシュウ酸が合体すると、シュウ酸カルシウム結石ができます。

ですから、シュウ酸カルシウム結石を予防するためには、猫に必要十分なマグネシウムを摂取させることが最も良い予防方法なのです。

 

脱灰はマグネシウム不足で起こる

獣医学だけでなく、一般的にも脱灰の原因は特定されています。

・マグネシウムの摂取不足

・過度のストレスや過度のアルコール摂取によるマグネシウムの損失

・食品添加物の摂り過ぎ

・砂糖の摂り過ぎ

・タンパク質の摂り過ぎ

脱灰の一番の原因は、マグネシウム不足です。

結石予防はマグネシウムを減らせば良い。

マグネシウムが多いと結石になる。

このような単純な仕組みで結石は起こらないのです。

日本獣医師会のレポートにも、シュウ酸カルシウム結成の形成を抑える食事として、マグネシウムなどミネラルが含まれたキャットフードを推奨しています。

結局のところ、ストルバイト結石もシュウ酸カルシウム結石も脱灰が原因です。

 

シュウ酸カルシウム結石の治療法

シュウ酸カルシウム結石は、食事や薬で溶かすことが出来ません。

手術が必要です。

マグネシウムのお話は、あくまでも「予防」です。

マグネシウムを増やしたからと言って、シュウ酸カルシウム結石が溶けたりしません。

 

マグネシウムを減らしてもシュウ酸カルシウム結石の予防にならない

いかがでしたか?

今回はマグネシウムが足りなくて、カルシウム不足になり、結果脱灰が起こってシュウ酸カルシウム結石になることについて詳しく書いてみました。

マグネシウムについて正しく理解すれば、極端なカルシウム不足でシュウ酸マグネシウム結石になりません。

猫の毎日の食事の参考にしてみてくださいね。

マグネシウムが適量で、シュウ酸カルシウム結石を予防してくれるキャットフードについて、下の記事で詳しく書いています。

このキャットフードを18歳の老猫に食べさせたところ、結石知らずで元気です。

20歳以上長生きしてくれそうです。

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